2013年8月14日水曜日

8月10日 サマーソニック大阪 舞洲ライブリポート

音声ビデオと一緒に見て頂ければ
より一層理解していただけると思います。
twitter @NCLJAPANにアドレスあり

8月10日。

この日
それは、まるで
83年からシンディが
タイムスリップして
来たようだった。



私のアルバム”She's So Unusual”
リリースされてから30周年を迎えます。
アルバムの通りに
歌いますので皆さん
楽しんで下さい。
彼女が、こう言って
幕を開けた、サマソニ舞洲



開始早々
彼女は自分のスマホを取り出し
戯けて会場のファンを写し出す。
サマソニの為に
しっかりと体調を整えて
準備万端、調子は
すこぶる良さそう。

シンディの合図と共に
スクーターのドラムが
鳴り始める。
1 マネー・チェンジ・エブリシング
2 ガールズ・ジャスト・ワナ・ハブファン
3 ホエン・ユアーアー・マイン
4 タイム・アフター・タイム
4曲途切らさず
歌い終えた彼女。

それはタイムを
歌い終えた時だった。
一人の日本人スタッフを捕まえ
彼女は何かを伝えたいそぶり
「チョット、マテクラサイ」
会場からは笑い声が。

近くに意思疎通のできる
(英語がわかる日本人)
人を探しているようだった。
私が彼女が
いつもとは違い
何かがおかしいと感じ始め
一部のファンも気付き始めたのも
この辺りからである。

大型スクリーンに写し出された
彼女の肌が明らかに
真赤に染まっている。
彼女は何かを伝えたかった。
しかし、何も解決しないまま次へ
5 シーボップ
6 オール・スルー・ザ・ナイト
オールを歌い終わった直後
「アンブレラ、アンブレラ...
アンブレラ」と弱々しく呟きだし
ステージ隅に引っ込んでしまう。
あまりの暑さの為に
戯けて言っている様に
感じてしまう。
実際、客席から笑い声が
湧いてきた。
「チョットォ、マッテェ...
アツゥイ」
深刻さが声に現れている。
この時
決っして彼女は
ふざけて言っているのではない。

7 ウィットネス
「チョットォ、マッテェ...
あなた達は、大丈夫なの?
みんな愛してる!
ワスレナイワ!」
観客に悟られず
平静を装うとする彼女

8 アイル・キス・ユー
歌い終えた頃
ここで、ようやく運営が
日射し避けにパラソルを
用意した。
彼女に若干の安堵が。

9 ヒズ・ソウ・アン・ユージュアル
10 イェー・イェー

歌い終えた後
二言、三言言った後
舞台袖に消えてしまった。
その場の角度から
様子が伺えた人も
多いと思うが
この時、マネージャーのリサ
スタイリスト、運営スタッフが
彼女を囲み
詳しくは言えないが
とにかく衣装の圧迫感をなくす為
緩める処置と酸素を彼女に
吸わせ始めた。

「本当に、ゴメンナサイ。
ユルシテクレル?Ok?
イイデス?No?ハイ?」

何と彼女は
椅子を持ち出してきた。

私はもう、この時点で
終了してもいいのでは?と
感じていた。
見極めは大事。
勇気ある撤退も
時には、いいじゃないか。
しかし
彼女は止めようとはせず
椅子に座りながら
シャインを歌い始めた。
悔しかったろうに…

しかし
ここ迄やっても
彼女の努力が
報われる事は無かった。
ここで
ハプニングが起きた。
私以外でも
気づいた方がいると思う。
この事は
次曲 セックス・イズにも
影響を及ぼす事になる。
11 シャイン
歌い始めたのだが
徐々に失速。
途中、遂に力尽きたシンディ。
「待って、待って。」と言って
演奏を止めてしまう。
目眩がするのだろう。
ペットボトルの水を
頭から被り座り込み
靴、靴下を脱いでしまう。
決っして、奇を衒った
パフォーマンスではない。
本当に危険な状態。
若干の小休止の後
シンディは
「2、3、4、!!
I can see the frown you wear…」
再びシャインを歌い出したのだが
先程、言ったハプニングが
ここで起こった。
キーボードのベティの
様子がおかしい。
苛つきがちに
キーボードの鍵盤を叩いている。
音が出ていない。
キーボードのメインは
スティーブなので
殆どが曲に影響しないし
観衆は気付いていないが
次曲 セックス・イズの
ベティの軽快なキーボードが
これで聴く事が出来なくなった。

"よく分からない方の為
ベティのパートがよく分かる
ビデオを貼り付けます。

"
依然、復旧しようと
サブボーカルを熟しながら
外人スタッフとサングラス越しに鬼の形相でベティは試みるが
上手くいかない。
若干の小休止を入れ
シャインを歌い切ったシンディ。
次は我々が早くから
彼女にリクエストしていた曲
セックス・イズ・イン・ザ・ヒール
彼女も
きっと、この曲には
並々ならぬ思い入れが
あっただろう。
しかし、またしてや
運命は悪戯を
彼女に仕掛けてきた。

12 セックス・イズ・イン・ザ・ヒール
パラソルを持ちステージを
動き歌うシンディ
かなり無理をしている。
開始2:22辺りから
この曲の聞かせどころ
シンディの
ラップ部分のパート①に入る。

①"Red, color of panic, passion
Burgundys, this the colors of
alergical reaction, it's not formol
It's not shlomo, it's monolo
Like Dolce Vita at the Gogo
Kinky Boots with lots of Swagger
It's high heeled heaven
With a dagger .dagger.dagger"
ここでシンディは歌い出しを
誤ってしまうが
自分の誤りを気付く事も出来ない状態だったのだろう。

そして、ベティもまた
キーボードの故障で
精神的余裕が
無かったのではないだろうか?
シンディのミスに気付く事なく
自分のサブボーカル部分②を
忠実に歌い始めてしまう。

②From London to Milan,
stilletos are an ism

①と②がタイミング悪く
重なり合い
それにシンディが気付くのだが
彼女は自分が
間違っている事に気がつかず
間違えたのはベティだと
ステージ後方のベティを
振り返り睨み付けながら
ラップ部分を歌うのを
止めてしまう。

この場面が、運悪く
巨大スクリーンに
映し出されてしまった。
シンディとベティ
非常に気まずい瞬間だった。

最終的にベティに合わせ
シンディは歌い終えた...

様に見えたが
「待って、待って!」と
透かさず
”Red, color of panic, passion
Burgundys, this the colors of
alergical reaction,...”と
ラップを口ずさみ出した。

それに真っ先に気がついたのが
ドラムのスクーター
シンディのラップにドラムを合わせると
続いてウィリアムのベースが被さり
キースのギターが乗っかって
スティーブのキーボードが響き
ベティのサブボーカルが聞こえる。
このチームワークは非常に素晴らしかった。
特に異常事態で状況判断が出来なくなった
ボスを立て、自らの感情を隠し
一歩引き、何事も無かった様に
振舞った、ベティ・サスマン。
アッパレである。
「アリガトウゴザイマス...
チョトマッテクラサイ...」
またステージから消えた。
観客はそれぞれの
彼女への思いを口にしはじめる。
「ゆっくりして!」
「無理すんなよ。」
「かなりヤバいんちゃうん!」
「酸欠状態?」
ビデオをご覧の皆さんは聞こえるのでは?
当日、これで終了と思った人も
少なくないだろう。
しかし、若干のインターバルの後
彼女は再び我々の前に現れた。
打たれても、打たれても立ち上がって
最後まで諦めない。
これは、まるで
シンディ版
映画「ロッキー」だ。

13 ワスレナイワ
「オー、ゴメンナサイ。」
そう言いだすと
東北について語り出し
アカペラでワスレナイワを歌い出した。
観衆は大喜び!!

14 グーニーズ
それに気を良くしたのか
シンディ、ラストスパート!!
完璧にグーニーズを歌い上げる!!
「アリガトウ。」
バンドメンバーを紹介し
最終ラウンドへ

15 トゥルーカラーズ
見事にサマソニ大阪のステージを
ギブアップする事なく
勤め上げた、我らがシンディ。

しっとり、歌い上げてくれた
トゥルーカラーズは
いつもよりも
格別で特別で最高な
トゥルーカラーズでした。
見渡せば、周りの人たちの目には
きらりと光るものが。

おつかれさま。
私達の前から
歌姫は、1983年に帰って行った。

お詫び
10日 セットリストは
私の不手際で、先行発信した物に誤りがあります。
今回の貼り付けた物が正式です。
 
10日 セットリスト


11日 セットリスト


さて、ここからは
個人的にサマーソニックの運営者に
言っておきたい事
聞いてみたい事
聞いてほしい事を書いてみたい。

ステージ上の写真を見て頂きたい。

黄色い矢印がサーキュレーター
形が似ているためにわかりやすく
赤い矢印で示しているのは照明です。
つまり、推定で4台ぐらいの
サーキュレーターしかありません。
せめてもう少し
欲を言えば、スポットクーラーぐらい
何とかならなかったのか?
シンディはステージ上で
熱中症になったと語っています。
縁起でもない話だが
熱中症は、拗らせば死ぬんです。

なぜ、シンディを
15:45からの
出番にしたのか?
私はタイムテーブルを見た時から
疑問でした。

国が違えば
国賓級の扱いを受ける彼女。

私達は、今回
シンディとバンドのメンバーに
渡したい贈り物を届けに
ホテルまで行きました。

彼女達、もっと突っ込んで言うと
大御所といわれる人たちも含め
そのホテルに泊まらされたようですが
皆さんどんなホテルか知ったら
さぞ、ビックリする事でしょう。
出待ち中、我々を含め7名が
待機していると通行人が
「誰が出てくるの?」とよく聞いてきましたが
聞かれた仲間たちは口裏を合わせてもいないのに
皆、知りませんと返していました。
ここに、シンディが泊っているなんて
思われたくないのですから。

愚痴を言っても切りがないので
最後に、サマーソニック運営者に
お願いがあります。
あなた方は
偉大なアメリカのアーティスト
シンディ・ローパーの命を
危険にさらした事を受止め
反省してほしい。
そして、もう二度と
彼女を
サマーソニックに呼ばないで下さい。

一見、華やかに見えた
サマーソニック幕張メッセですが
前日にはこういう危険なライブだった事を
皆さんに知ってほしい。
私のシンディに近い友人が
私が速報でツィートした
彼女がダウンしながらも
最後までライブをやり通したと呟いた事に付いて
削除依頼が来ました。

彼女は自分の弱さを公にされるのを一番嫌うとの事。
したがって、真実を発表するのはやめておこうと
思ったのですが
今回の事は彼女の弱さでもなく
不名誉な事でもない。
サマーソニック大阪に行って
あのライブを見た人たちは
皆、感動したはず。

このライブは後世語り草になるであろう
シンディ最高の野外ライブだ。

しかしまた、こんな危険なライブは
二度とあってはならない。


We Japanese fans are proud of you!!
我々日本のファンは、あなたを誇りに思う。